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X-MENの映画権利の全て:マーベルからディズニーへの移行とその影響

X-MEN、または「エックスメン」は、マーベル・コミックの象徴的なシリーズで、1963年にスタン・リーとジャック・カービーによって創造されました。

ミュータントと呼ばれる超能力を持つ人々の物語は、差別、偏見、共存という普遍的なテーマを扱い、何世代にもわたって愛されてきました。

その映画シリーズもまた世界中のファンに愛され続けています。

しかし、この人気シリーズの映画化権利に関する歴史は、複雑かつ興味深いものです。

この記事では、「X-MEN」の映画権利がどのように変遷し、現在の状況に至ったのかについて詳しく解説します。

この記事でわかること

・「X-MEN」の映画権の変遷の歴史

・MCUにミュータントが出れなかった理由

・MCUにミュータントが出るようになった理由

・今後の「X-MEN」について

※この記事は以下作品の軽いネタバレが含まれます。ディズニープラスで該当作品を視聴後に読むことをお勧めします。

  • ワンダヴィジョン
  • ミズ・マーベル
  • マーベルズ
  • ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー
  • ホワット・イフ…?シーズン3
目次

映画権の複雑な歴史

20世紀フォックスが1994年に、映画化権をマーベルから購入したことから、X-MENの映画版の歴史は始まります。

この取引は、マーベルが財政難に直面していた時期におけるもので、X-MENの映画化権は2.6百万ドルという低価格で売却されました。

これ以降、X-MENシリーズはフォックスによって一連の映画が製作され、2000年の『X-MEN』から始まるシリーズは、成功を収め、多くのスピンオフや続編を生み出しました。

しかし、この権利の分散は、マーベルが自社のキャラクターを映画で一貫したユニバース(マーベル・シネマティック・ユニバース、MCU)として展開することを困難にしました。

例えば、アベンジャーズチームにX-MENのキャラクターが登場することは、長い間不可能でした。

X-MENキャラクターどころか、ミュータントという設定自体の登場がNGでした。

では、何故X-MENシリーズのキャラクターであるスカーレットウィッチことワンダ・マキシモフとクイックシルバーことピエトロマキシモフは『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』時点でMCU映画に出演できていたのか。

それについては、こちらの記事をご覧ください。

20世紀フォックス時代

「X-MEN」の映画化権利は、1994年に20世紀フォックス(当時は20th Century Fox)がマーベル・エンターテインメントから260万ドルで取得したのが始まりです。

この取引は、マーベルが当時財政難に直面していた中で行われました。

20世紀フォックスはこの権利を活用し、2000年に最初の「X-MEN」映画を公開。監督はブライアン・シンガーで、ヒュー・ジャックマン演じるウルヴァリンやパトリック・スチュワート演じるプロフェッサーXといったキャラクターが注目を集めました。

この成功を基に、続編が次々と制作され、「X2」(2003)、「X-MEN:ファイナル ディシジョン」(2006)、そしてさらにはスピンオフ作品として「ウルヴァリン」シリーズや「デッドプール」シリーズが展開されました。

フォックスは、オリジナルの「X-MEN」トリロジーの後に、新たな時間軸を持つ「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」(2011)や「X-MEN:フューチャー&パスト」(2014)など、若き日のミュータントを描いた作品も制作しました。

これらの作品は批評的にも商業的にも成功を収め、X-MENの世界観をさらに深化させました。

ディズニーによる買収と権利の変化

しかし、フォックスの「X-MEN」シリーズは、新作「X-MEN:ダーク・フェニックス」(2019)で一時的なピリオドを打つこととなります。

これは、2019年にウォルト・ディズニー・カンパニーが21世紀フォックス(20世紀フォックスを含む)を713億ドルで買収し、多くの映画資産を手に入れたためです。

この買収によって、「X-MEN」の映画化権利はディズニーに移行しました。

この買収は、ディズニーが自社のストリーミングサービスであるDisney+を強化するための重要な一歩であり、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)に「X-MEN」のキャラクターを組み込む可能性を広げました。

ディズニーは、マーベル・スタジオの社長であるケヴィン・フェイギが「X-MEN」シリーズの新たな方向性を導くと発表し、ファンの期待は高まりました。

映画権が回復した影響で、MCUでも「X-MEN関連キャラクター」や「ミュータント」という設定を登場させられるようになりました。

実際フェーズ4以降、『ワンダヴィジョン』や『ミズ・マーベル』、『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』で今まで使えなかった「スカーレット・ウィッチ」という名称やミュータント設定が登場しています。

現在の状況と未来

現在、「X-MEN」はMCUに統合される過程にあります。

2024年時点では、『デッドプール&ウルヴァリン』がMCUの枠組みで公開され、ヒュー・ジャックマンが再びウルヴァリンを演じることが注目されています。

また、ディズニーは新たな「X-MEN」映画の製作を計画しており、脚本家の選定などが行われています。

これにより、X-MENのキャラクターがMCUの他のヒーローと共に新たな物語を紡ぐ可能性が広がっています。

しかし、この権利移行に伴い、従来のキャラクター設定や物語の連続性をどう保つか、また新たなキャストやストーリーテリングの方向性がどうなるかという点は、まだ明確にはされていません。

ファンにとっては、既存の「X-MEN」映画と新しいMCU作品とのバランスや、既存のキャラクターがどう扱われるかという点が注目されるでしょう。

2025年時点で既に『マーベルズ』や『ホワット・イフ…?シーズン3』では、既存のMCUキャラとX-MENのキャラの絡みを見ることが出来ます。

まとめ

「X-MEN」の映画権利の歴史は、マーベルと映画スタジオのビジネス戦略、そしてファンの期待や反応が交差するドラマチックな物語です。

20世紀フォックスからディズニーへの移行は、ただの企業買収以上の意味を持ち、未来のマーベル映画の展開に大きな影響を与えることとなりました。

「X-MEN」の新たな未来がどうなるか、世界中のファンは固唾をのんで見守っています。

来たれ、我がX-MEN!!!

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